原油価格下落で、コアCPI上はデフレに見えるようになるかも


さるさる日記 - 泥酔論説委員の日経の読み方 「身勝手なOPECの減産」』で取り上げられているように、どうも原油価格は当分の間下落傾向が続くだろうということのようで、日本の物価水準にどういう影響がでるのかなと思っていたら、以下のレポートがあった。


原油下落でコアCPIは年末に前年比0%に接近も 大和證券SMBC(PDFファイル)
⇒ http://bond.daiwasmbc.co.jp/kinyu/ecom677.pdf


このレポートは2ページと短いので出来れば全文を読んでいただくのがいいんだろうが、レポートの構成をとりあえずまとめとく。

原油価格と物価の関係
石油輸入価格は2002年1月から2006年8月にかけて3.8倍にもなっているが、同期間の国内企業物価指数の上昇幅はわずか5.7%に過ぎず、コアCPIは▲0.3%と下落している。さらにCPI灯油・ガソリン価格も46.4%の上昇にとどまっていたりする。
原油価格上昇が一般の物価に転嫁される速度は極めて遅い
エネルギー効率の向上や企業のコスト吸収努力の賜物なんだろう
石油製品価格への影響をWTIのトレンドと回帰させてみると、そんなにラグはなさそう
ということはWTIは既に前年並みの水準に低下しているので、国内の灯油・ガソリン価格も年内に前年並みの水準に低下する可能性が高い
現在のコアCPIの上昇には石油製品価格の寄与が大きく、これを除くとマイナスでの推移
てことは石油価格が落ち着くとコアCPI上ではデフレってことになりそう
ただし原油価格の低下は企業の収益悪化圧力が減ることも意味するので、これがうまく人件費等に回れば物価上昇につながる可能性も
ただし短期的というよりは中期的な意味合いだなあ


というわけで、日銀が年末に向けてどのような言い訳をするのかをwktkしながら待つことにしまつ。( ´∀`)