過剰な『叩き』をするときは、それが自分に跳ね返ってきた場合のリスクを考えてからやったほうがいいと思う件
いや、ululun氏の話ではない。「あるある」叩きと「産む機械」叩きのことである。
エスカレートさせすぎ
あるあるを叩いている他のテレビ局は、もし自分のところで同じような捏造があった場合に同様に叩かれる素地を必死に作っているだけのように見える。例えば報道番組では「番組側の制作意図に反するインタビューなどは編集でカットする」というくらいのことは普通にやっているだろう。確かに翻訳の字幕を都合よく改ざんするというのは論外だが(そういや以前TBSは米下院議員のハイド氏のコメントを捏造したことがあったような)、番組の制作意図に沿う形の好意的な素材を無理やり探し出してくるくらいのことはやっているだろう。
一連のあるある叩きによって、「健康情報バラエティ」というジャンルが消えるだけならそれほどダメージはないかもしれないが、関西テレビの番組制作丸投げ体制にまで批判をエスカレートさせた場合、それはダイレクトに自分達にも跳ね返ってくる。
「産む機械」叩きにしても、発言の不適切さを叩いているうちはいいが、辞任要求をしたり、さらには予算審議を人質にするレベルにまで叩きをエスカレートさせた場合、この前例は民主党が政権をとった暁には必ずやブーメランになって戻ってくることになるだろう。「政権交代を目指す」とかって言っている民主党の中の人はわかってやってるんだろうか?
偽メールの教訓は活かされてないんだろうか?と不思議にもなる。問題をエスカレートさせすぎると、それが自分に向かって返ってきた場合のダメージも深刻なものになるという経験をついこないだやったばっかりなんじゃないのか?
仮に、という話だが、もし小沢さんが過去になんらかの失言をやらかしていたとする。それを誰かが掘り出してきて、柳沢大臣叩きが最高潮になるタイミングを見計らってマスコミに流したらどうなるだろうか。普通に考えればたいしたことない問題であったとしても、民主党自らが問題をエスカレートさせた状況下では、もしかしたら議員辞職くらいまで追い込まれても不思議ではない(そいうや年金未納問題でも自爆したなあ)。
問題の重要性と罰はバランスさせとかないと後で困るよね
あるあるの場合は「番組にデータの捏造がありました。番組は打ち切りにします。すいませんでした」でいい話だと思う。いやまあテレビ業界全体が「現在の製作会社丸投げ体質はよくないからこれを改革します」という流れになってくれるのが一番いいんだが、他局が自己反省をやってる報道は寡聞にして知らない。
柳沢大臣問題にしても「発言撤回+陳謝すればまあいいんじゃね?」というあたりで抑えておいたほうがいいんじゃねえのと思う。政権に対する攻撃材料としてはあまりにチンケなネタだと思うんだがどうなんだろ。