ドライバー編への若干の補足:「こまめな給油」について


「ガソリンをこまめに給油するのは、重量減らして燃費向上させるためなんじゃね?」というご意見をいくつかいただいたので若干の補足を。



燃費向上が目的なら4月以降もこまめに給油すべき


仮に燃費向上がその主な目的だったとしたら、ガソリンが安くなっても満タンにせずにこまめに給油するほうが整合的です。なぜならガソリン重量を減らすというのは常にプラスの効果をもたらすからです。これはガソリンの値段が上がろうが下がろうが、必ず燃費向上になるわけですから。


ですので、もし燃費向上が「ちょこちょこ給油」の主要なインセンティブであれば、ガソリンの値段にかかわらず、その給油スタイルを続けるべきと言えます。



機会費用」を考えると整合的な行動とも言える


ただ、もう一つの見方として、「ガソリンが150円/lだったときは少なく入れて、125円/lになったら満タンにする」という行動を「機会費用」の観点から考えることも出来ます。


仮にこの人が月に1,000km走行するとして、ガソリンタンクの容量は50l、一回の給油にかかる手間は10分と仮定しましょう。


そして「A:150円/lの時は一回当たり10リットルの給油」「B:125円になったら給油の際は満タンにする」と仮定します。初期時点ではガソリンは空だとします(空だったらガソリンスタンドにいけねえだろとか言うな)。


そして大雑把にガソリンを10リットルしか入れていないときの燃費は10km/l、満タンにしたら8km/lとします(実際はこんなに差が出るとは思えないけど)。すると、Aの毎月必要なガソリンの量は100リットル(1,000km÷10km/l)。Bの場合は125リットル(1,000km÷8km/l)。




さてここから機会費用の話になります。


Aの150円/lの時は10回に分けて給油します。このときにかかるガソリン代は150円/l×100lで、15,000円。給油にかかった時間は10分×10回で100分。


一方、Bの125円/lになったら2.5回で済みます(ほんとは3回とカウントすべきなんだけどまあ細かいこというなw)。この場合のガソリン代は15,625円。給油にかかる時間は10分×2.5回で25分。


この費用を眺めると次のことが言えます。


「このドライバーは75分の給油時間を節約するために、625円余計に負担することを合理的と考えた」


この場合、このドライバーの一時間あたりの機会費用は「500円」になります。もし機会費用がもっと高ければこのドライバーは200リットル積めるタンクのついた車に買い換えることでしょう。また、もし機会費用がゼロに近いドライバーだったら1リットルずつしか給油しないでしょう。