なぜローカル経済から日本は甦るのか (PHP新書)


「俺様経済学」の駄本だった。まえがきに「現在の経済学では説明できない」的な記述があったので、その時点でまじめに読むのはやめて、あとはパラパラとページをめくって終了。BCG出身の企業再生のプロというどミクロの人がマクロを語るのはそもそも無理なのかな(といっても実は個別企業や地域の話をしてるだけなので、ミクロの範疇でも矛盾をきたしてるともいえるw)。

今、労働市場で人類史上発の巨大なパラダイムシフトが起きている、と著者は主張する。GDPや企業の売上が緩やかに減少していく中で、極度の人手不足が起こっているのだ


本の紹介文より


ええと別にパラダイムがシフトしなくても説明可能ですよ。


 「単価の切り下げによって販売数量が同じでも売上が減少」
→「固定費削減のために人減らす」
→「作る数は同じなので一人あたりの作業量が増える」
→「人手不足(でも賃金はあがらず)」


デフレの影響であって、パラダイムシフトではないですよね。「給料を上げても人が来ない、足りない」というのならそれは大変なことでしょうがね。うん、図書館で借りたのは正しい選択だったです。


で、この手のデフレから目をそらして間違った方向にミスリードする本を「藻谷系」と呼ぶことにしました。「渋谷系」みたいでちょっと気に入っています。


なぜローカル経済から日本は甦るのか (PHP新書)

なぜローカル経済から日本は甦るのか (PHP新書)